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1.基調スピーチ
リーダー 中西 功 (鎌倉)
皆さんこんにちは。

今日の本題の『社会奉仕部門』のリーダーを仰せつかっている中西と申します。
宜しくお願いいたします。

皆さんのお手元にプログラムがございますが、その13ページにテーマが書いてあります。

高橋さん・小西さん・池亀さん、3人の方にサブリーダーをお願いします。
宜しくお願いします。


先ほどの本会議で大震災の話がございました。

ガバナーの要請やエレクトのお話があり、急遽この社会奉仕部門で「東日本大震災にどう対応するのか」をテーマに加えさせていただきます。

綾瀬春日RCの塚原さん、相模原ローターアクトの地区の代表を務めております福本さんに、被災地の実状等を報告してく為に、多くの時間を取ることにしましたので宜しくお願いします。


それでは、私が基調テーマということでお話をさせていただきます。
あと、サブリーダーの方にお話いただきます。

先ほど紹介しました塚原さん・福本さんに30分位、被災地のお話をしていただいて、その後できるだけ多くの時間を取って、質疑応答と協議の場にしていきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。


実は、この大地震に関してのロータリーは、先例がございます。

日本にRCができましたのは、1921年に東京RCがスタートしました。

その2年後に1923年に関東大震災が発生いたしまして、東京・横浜は壊滅な打撃を受けました。

直ちに全世界のRCから、と申しましても当時はイギリス・アメリカ・カナダ等々が主要でございましたけど、500以上のRCが、アメリカはシカゴ・サンフランシスコ・ニューヨークRCが中心となって、当時のお金で8万9000ドルの大金が、東京RCに義援金として送られて来ました。

又、物資の援助もあった記録がございます。

当時の東京RCは月に1回の例会で、あまり活動が活発でなかった。

というのは、「英語に堪能なこと」等、入会の資格基準が難しく、大会社のエリートの方が会員になられたので業務多忙の人が多く、ロータリー活動にはあまり力が入っていなかったというのが、実状だったみたいです。

ところが、1923年の大震災で世界のロータリアンからそれだけの支援がきたということで、ロータリークラブというものを見直したらしいです。

「これではいかん」ということで、RCの活動が見直されるようになったと言われ、関東大震災を契機にして日本のRCも変わったといわれています。

今回のテーマが大震災にシフトするというお話を先ほどしましたけど、社会奉仕というものの基本理念といいますものが、現状の認識のものとは少し違うんですね。

地域住民の為、多くの市民・国民の皆様のプラスになるような奉仕活動をしなければいけないということにおいて、日本の震災でRCの対応というのは、ロータリーを試されているような気がしてならないのです。


RCの社会奉仕の基本理念と言いますのは、1923年の決議23の34号で方向は決められていました。

その後、1992年にそれプラス「新声明」というのが出されました。

これは皆さんあまり関心のない、『手続要覧』の「社会奉仕」という所を是非お読みになれば参考になると思います。

議決23の34号これは1905年にロータリーが出発しまして、社会奉仕に対する色々な意見が出ていたんですね。

それに一定の方向性を出したのが、その決議なんです。

どういう風に意見が分かれたかというと、奉仕活動は個人でやるのか、団体でやるのか、クラブでやるのかが議論になったのです。

ロータリーは、「奉仕団体である」と昨今言われているようです。

ロータリアンでも「奉仕団体だ」と思っている方が沢山いると思うんですけど、基本的には違うんですね。

RCとは、個人のロータリアンに「地域社会の為にいかなる奉仕をするか」を教えるところがクラブであって、実践するのは個人ということがRCの社会奉仕の基本理念なのです。

ロータリーは、「考え方・人生哲学」がロータリーにはあるのです。

そういうのを理解しないと、ロータリーの活動をなかなか理解できないという所であるので、あまり難しく考えるといけないんですけど、そういう考えを理解して下さい。

今日の本会議場のテーマに書いてありましたけれども、「入りて学び、出でて奉仕せよ」それがロータリーの奉仕の本質なんですね。

クラブで勉強して、自分たちの職業を通じ、社会生活を通じて、地域社会の為になるということが1992年に23年の34号の前提とした解釈になって現在になっているんですね。

今日ガバナーから初めて聞いたんですけど、ロータリーはかなり変わってきつつあるいうことですね。

奉仕の仕方が変わってきた、という感じを受けました。

長期計画というものが出てきました。

今までの単年度主義と長期計画の矛盾を、将来的に変えなければいけない。

「伝統的なもの・良いものは残す」という前提と共にやってきた、という解釈でいいと思います。


最近は、例会出席に対する関心が薄れているように感じます。

例会というものを真剣に考えていないという風潮があるんですけど、これは私は間違いで、やはりロータリーの活動は、クラブの出席にベースを置いておかないと崩壊する危機感を持ちます。

出席率の悪さは目を覆うようで、クラブの平均は70%くらいだそうです。

皆が出席率100%にするというのは難しいかもしれませんけど、出席がロータリアンの3大義務だということを、もう少しアピールすべきでないかと思います。

30年ぐらい前のロータリーが燎原の火の如く広がりを見せた頃、当地区のクラブの出席率100%のクラブは半分以上ありましたけど、それが当たり前で、70%代は1〜2%ぐらいの印象がありますが、最近の例会出席に対する心構えはおろそかになってきたと思います。

今回の震災にロータリーとして如何に対応するということが、日本のロータリーが存在を明らかにすると思います。

冒頭、つたない基調スピーチになりましたけれども、今日の勉強した成果をクラブに持ち帰って会員に勧めていただければと思います。

因みに、今日で義援金が既に3900万集まっているそうです。


それでは、サブリーダーの皆さんに順にお話をいただきます。

ありがとうございました。
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