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1)「ネパール学校建設と運営費の支援」
サブリーダー 成田 清 (平塚西)
アジアの国々のうちでも、特に文盲率がとびぬけて高いといわれるネパール国。

インドの北側にあり、山に囲まれた風光明媚な国ですが、教育という事に関しては、日本の対局にあると言っても言い過ぎではないでしょう。

人々の生活は貧しく、子供達は学校に行く暇があったら働かねばなりません。特に女性は物心つく年になると、インドへ売られていくという話を聞きました。

行ってみて実感したのは、道路や町のインフラが大変遅れているという事。
ビドゥールの町は、カトマンドゥから約60kmぐらいですが、地形が急峻な事と、トンネルとか橋がない為に、3時間以上もデコボコ道を走らねばなりません。
今回の我が平塚西R.C.の基金は、将来の事業の為にと積み立てていたお金を、クラブの記念事業として使うことが伊藤延雄会長のときに決議されました。

基金の半額は学校建設に、そして残りの半額は7年間の学校運営費に充てられる予定で、このプロジェクトが始められました。

今回の学校建設で大きな力となったのは、元米山奨学生ネパールから来ていたプラタナン・ラデッシュ氏です。

学校建設地の選定から、パタン西R.C.の紹介等、そしてカトマンドゥでの案内役として、大活躍していただきました。

またカトマンドゥに着いてからいきなり訪れた、パタン西R.C.の当時の会長ハリオム・シュレーサ氏。

彼には今迄数十回のメールをいただいており、第1回目の学校建設の柱が立ち上がった時の写真をメールでいただいた時は、真に涙が出る程うれしかった事が思い浮かばれます。


パタン西R.C.も、当時は先遣隊として最初にカトマンドゥを訪れた時、どこか今晩やっているR.C.はないかと調べてもらった、R.C.2ヶ所廻った内の1つのクラブでした。

今から思えば、これも同じ思いで活動している世界のロータリー組織の素晴らしさだと実感しました。

例会場へ着くと、いろいろ奉仕活動の報告の最中でしたが、飛び入りした我々3人のクラブ員を暖かく迎え入れてくれた、当時の会長ハリオム・シュレッサ氏、そして伊藤会長より我々の今回のネパール国への来た趣旨が説明されると、クラブ員一同立ち上がり拍手して迎え入れてくれました。


3回目のネパール行きは、いよいよ定礎式出席と、これからの学校建設の実施計画の打合せです。

当時の吉川会長と私は、大変な重荷を背負って行きました。

行く前迄は、この計画がまだ海のものとも、山のものとも全くわからなかったし、私自身全く予想もつかなかったからでした。

あいにく当時はSARSの感染が騒がれ、当時同行の予定だった人も、突然キャンセルするというハプニングにも見舞われ、現地へ乗り込んだのですが、現地の学校関係者の熱意と、村人達の積極的な暖かさが肌で感じられ、約50人の村人達の前で当時の吉川会長が、日本とネパールの友好関係を話すと、村人達全員が惜しみない拍手をして迎え入れてくれた時、私ははっきりこの計画もうまく成功するに違いない、と確信することができました。

特に強く感じられたのは、ネパールの人達が日本に対して、大変親しみを感じていることです。

2003年学校建設が始まり、秋には5名のクラブ員参加のもと建設予定地に行き、学校建設が順調に進んでいる事を確かめてきました。

また当時のパタン西R.C.の会長プラドウハン氏も、我々一同を自宅の夕食会に呼んでくれ、ロータリアン同志、想いを交換すると言う楽しい親睦活動も行う事ができました。

同時にパタン西R.C.の中に、学校建設の委員会が創設され、以後行く毎に数名のクラブ員が同行してくれました。


2004年6月には学校建設が完工し、10月には再び8名の平塚西R.C.の会員が出席のもと、開校式典が華やかに取り行われました。


また2007年には、それまで8教室だった校舎が手狭になったので、総2階建ての全16教室の立派な学校へ、そして生徒数も230人程の学校へと発展しております。


将来ヒマラヤンアカデミー学校が、地域の人々にとっての素晴らしい学校となるよう願うと同時に、この学校を通して我々が願っている日本文化の紹介も、積極的に行っていきたいと考えております。

我々の願いは、この学校の卒業生が米山奨学生として、日本にやってきて欲しいという熱き思いです。


今回の学校建設が、一人でも多くの世界の子供達に教育の機会が与えられ、将来自分で文字を読み・書き、そして人類が築き上げた文化に触れることができれば、という我々ロータリアンの素朴な思いが果たせれば、それこそ我々の目標でございます。
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【総合司会】 サブリーダー 宮崎 泰光 (相模原グリーン)