3.東北関東大震災現状・現場報告:
      大槌町・南三陸町 支援コーディネーター
 
   【かながわ湘南RC:中坪康昌】
      先ほどお話しをさせていただいたので、ざっと流していく部分も必要かと思います。
      
      まず、写真を皆さんに見ていただく為にいくつかピックアップして持ってきましたので、お願いします。
      
      
      東北自動車道を走っている時ですが、うねりのある状況です。
      開通した当日の写真です。
      
      東北自動車道を降りて、古川インターを降りた辺りですね。
      
      感じたことは、東京辺りはガソリンの問題が解決してきた時期なんですけど、なぜ被災地の方が解決していないのか疑問に思いました。
      
      非常に長蛇の列でした。
      
      さらに現地に近づいた状況ですが、「震災に近づいた」という雰囲気は無くて、揺れによる家屋の倒壊というものが周りの地域は少なく感じました。
      
      さらに近づいていきまして、南三陸自動車道で、こちらはまだ通行止めだったんですが、そこは段差があり、道路というよりも、車が通れない状況のままでした。
      
      私が行った南三陸に入る所では、看板だけが何も知らずに佇んでおり、その先200〜300メートル先まで津波が押し寄せてきていた状況です。
      
      ここの所で炉端に立っている被災者の身元を、とにかく皆さんに知らせたいということで、免許証・卒業写真・卒業証書などが路肩にずっと貼ってあるんですね。
      
      とても辛い光景でした。
      
      町の中の様子は、広島の原爆記念館に行った時に見た光景と、非常にダブるような思いになりました。
      
      私たちが支援を続けていた小中学校が丘の上にありまして、その丘の上から町を見下ろした状況です。
      
      子供達はただ遊んでいたり、避難していたり、こちらも見ていると辛い状況でした。
      
      
      南三陸町は町役場が流されてしまっているので、体育館が対策本部として機能していたんですが、我々が行った時は救急車が、様々緊急の動きの中で慌ただしい状況でした。
      
      
      我々がアムダと活動を共にした志津川小学校の6年生の部屋では、その時のまま時計が外れて、止まっている状況で、アムダのお医者さん達と活動を共にしてきました。
      
      教室のコンクリートの上に寝袋でみんなで寝起きして、活動を続けました。
      
      現地では朝7時半から医療ミーティングが行われていまして、この医療ミーティングでは、アムダのチーム、各都道府県などの様々な支援チームが組まれており、その皆さんと横の連携を取る為に、対策本部でミーティングを行いました。
      
      例えば、「インフルエンザや要救助者が出たら、どこどこの小学校に隔離しましょう」とか、「薬は何を使いましょう」など、その日の動きをミーティングして、活動に繋げていきました。
      
      往診をして回ったんですが、避難所にいる方は物資も支援も手厚く届くんですが、助かった方の住まれている場所が、坂のきつい山の中腹にあるということで、お年寄りも多いので、自宅に在宅できる人が取り残されている状況で、1軒1軒訪問して、健康のチェックや物資の供給を確認して回りました。
      
      
      このような状況の中で、今後課題として思われるものをまとめてみました。
      
      1つは、同じ被災地の中でも、被災地の中心と周囲の支援・物資の格差があります。
      
      報道で言われているような状況に、確かに被災地は置かれていますが、そうでない部分もあります。
      
      全く津波が来ていない地域は、ロータリーの活動の後、私は個人的にNPOに参加しておりまして、ヘリコプターを飛ばすのに参加しております。
      
      各企業が所有するヘリコプターは稼働率が少なく、使わない時間はずっと格納されているというプライベート・ヘリコプターがあるんです。
      
      そういったものを登録いただきまして、機体を操縦できるパイロットの民間の方・交通機関の方をボランティアとして登録していただきまして、災害時に機体とパイロットを結びつけるNPOというをやっております。
      
      今回4月の始めから飛ばしまして、津波が来ていない所はどうしているのかをリサーチをしています。
      
      その結果、「注目されていない地域が取り残されている」という状況です。
      
      高齢者・地形の問題から、移動が難しいんですね。
      
      特に、ガソリンが満たされてきたら若い方は、どんな状況でも稼ぎに出ていると言う状況がございましたし、息子さんが被災されて亡くなられた方も沢山いらっしゃいまして、ご自宅から出て行くということが非常に困難な状況です。
      
      水・電気・ガスが整備を待っているということになると、これから数ヶ月間、今の救援物資の中で生活して行かなければならないので、簡易的なサポート、簡単にいえば発電機や水洗トイレの水だけが使えるようになるとか、そういう簡易的な調達手段が必要になると思います。
      
      それと今回ヘリを飛ばした中で、移動の問題があると思います。
      
      海上に浮遊しているもので、定期船の運航が出来ないので、1日に出せても1本だけなんですね。
      
      海上に浮遊しているものを除去しても、1・2メートル下に定置網があったりとかで、スクリューに引っかかってしまったりするので、安全を確保できない理由から定期船が確保できなくなっています。
      
      南三陸沖には島が点在しておりますので、こういった所を見過ごしてはいけないんじゃないかと思います。
      
      私が感じたところを述べさせていただきました。以上です。
      
      
      【司会】
      そのまま座っていただいて、皆さんの中で聞きたいとか、ご意見とか簡単に。
      あ、それをやる?
      
      
      【かながわ湘南RC:中坪康昌】
      今回皆さんにお話をさせていただくことにあたって、ヤマトさんという方がまとめたものを皆さんに報告したいと思いました。
      
      彼は3月末から現地に滞在する予定だったのですが、海外にノロウイルスが発生しまして、志津川小学校も相当大変な状況に陥ってしまいまして、4月8日に戻る予定でしたが、1週間の延長を希望されました。
      
      彼はまだ若いですが、現地で子供達と触れ合う時間を積極的に作って、特に志津川小学校の被災者の方が集団で場所を仮設住宅に変えるときに、「ヤマトくんも一緒に来るんでしょ?」と言われる位、信頼関係を築き上げてくれたということで、関心しておりました。
      
      彼の滞在中にノロウイルスは収束しまして、志津川小学校の中でも一息ついたので、本来今日こちらでお話をする予定でしたが、お話が変わって、彼のお話をさせていただきました。
      
      以上です。
      
      
      【司会】
      じゃあ、最後にまとめてやっていただいた方が良いですかね。
      質問は最後にとめてやっていただくか、高木さんにお話をした後にお話を。
      
      
      【??】
      ただ一点加えておきますと、今進行中の小佐野財団委員長が色んな地区とマッチングランをやろうというプロジェクトが、「南三陸町に足となる車を6台位贈る」というプロジェクトが進行中で、あと外国のクラブが1個入ればOK、ということです。
      
      
      【司会】
      そういうお話をしていただければと思いましたけども、まとめて最後にやりますか。
      じゃあ高木さん、まとめて最後に時間を見ながらやってください。
      
      
      【かながわ湘南RC:中坪康昌】
      ありがとうございました。
  
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